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Apr

開成町の視察

◆ZEB本庁舎
 ZEB認証とは、Net Zero Energy Building(ネット・ゼロ・エネルギー・ビル)の略称で、「ゼブ」と呼びます。
 2年前に建設された開成町の本庁舎は、国の高い省エネ基準を満たすZEBの認証を得ていることを知り、環境都市常任委員会の議員を中心に有志議員11名で視察に伺いました。
 ZEBは、快適な室内環境を実現しながら、建物で消費する年間の一次エネルギーの収支をゼロにすることを目指した建物のことで、開成町の庁舎は総工費29億2,617万円で建設された3階建ての庁舎です。
 ZEB化をしたことにより、環境省から4億4,618万円の補助金があり、20年毎の設備更新やメンテナンスなどを実施しながら、100年間の使用を考えて建設されているそうです。

 省エネには、最先端の技術が活用されており、空調の効率を考え建物を正方形としたり、北側に玄関を配置したり、屋上に499枚の太陽光パネルを湘南電力との契約で載せ最大で159.68kWの発電をして庁舎で使う電力の24%を補うことができるそうです。その他にも、直射日光を遮るため長い庇が設置されていることや、重力換気、ダブルスキンガラス、クール・ヒートトレンチで空気の流れをつくるなど、数えきれない程の環境技術を駆使してZEB化が実現されています。

 私が一番感じたことは、新庁舎建設に伴い、町民の環境への関心を高めるため、庁舎内の自動販売機からペットボトルを排除したことに加え、行政職員が壁や仕切りのない空間で生き生きと仕事をされていることです。

 府川 町長は挨拶で、この2年間はコロナ禍によりZEB庁舎の見学など受入れていなかったが、今後は積極的に視察などを受入れ、また環境イベントなどを通じて、ゼロカーボンを呼び掛けて行きたいとの話をされていました。

 この建設にあたり少数ではありますが、反対の意見や運動はあったそうです。しかしながら、災害時に市民を守る立場から、行政職員が働く環境は災害にも強く機能的である必要は当然だとも感じました。

 お忙しい中、視察のご対応を頂いた、高橋 財務課長、柏木 町づくり推進課長、他2名、議会事務局の方々に心より感謝申し上げます。

 なお、秦野市の公共施設については、公共施設再配置計画にて建て替えをする際は環境性の高いものとすることは計画に盛り込まれていますが、建て替えの計画はありません。せめて十数年後には建て替えを迎える可能性がある本庁舎の基金などを始めZEBを目指した方が良いのではないかと改めて感じた視察となりました。



 □ゼブ・ポータル[ゼブ・ポータル](環境省)
 http://www.env.go.jp/earth/zeb/about/index.html

 □CO2抑制の新庁舎、7日始動 開成町 全国初「ZEB」庁舎(東京新聞)
 https://www.tokyo-np.co.jp/article/8899